エディンバラは美味しい。
昔、イギリスは美味しいという本を読んだ。
世界一まずいと有名なイギリスのご飯だが、こんなにも美味しいものがあるんだよ、という本だった。
その本を出しておいて言うのもなんですが、世界一まずいというのは、おそらくただしい。
(世界一かどうか、というのはもちろん検証できてはいないけれど)
食というものにあまり興味がなく発達したんだね、というのが、よくわかります。
もちろん、旅行で一週間行くくらいなら、フィッシュ&チップスもサンドイッチもまぁ、それなりに興味深く食べられる。
むしろ、なんだそんなことないじゃない。それなりに美味しいじゃないと思うことだってあるかもしれない。
アフタヌーンティーなんて挟んだら尚且つそうだろう。
しかし、これが数ヶ月、一年と住むと話は違ってくる。
味というものがのっぺりとして、何を食べても同じか、永遠にもう同じ味が続くというか(バケツいっぱいのムール貝の恐怖)むしろ、なんでこんな味つけにしやがったんだ(お言葉お下品でしたね)という怒りもたまに出てくる。
アフタヌーンティーを毎日しているわけにはいかない。
正直、自分は割と適応能力があるし、食事が合わないとか言うのはおじさんの言うことだと思っていた節があったので、これは割とショックでした。
前置きが長くなりましたが、それに比較するとエディンバラの料理はすごく、すごーく美味しいんです。
まず、魚介類の種類が増える。
味覚も繊細な味つけを出してくれるお店なんかが出てきます。
我々が入ったここのお店のクラムチャウダーは本当に美味しかった。
貝もエビも白身魚もよい分量で入っていた。
正直同じイギリスでも、魚介類をちゃんと美味しく料理できる場所があることに驚いてしまいました。
ムール貝だけじゃなく、他の魚介も入ってる!
ベルギー以降、ことごとく沢山食べていたポテトは、やはりここでも付け合わせで頼んでます。
オープンカフェというより、お店の脇スペースにテーブルと椅子があって、それも含めてお店の開放感。常に外の風を頬に感じることができます。
空はまだうっすらと曇りだったけれど、これから晴れ間がのぞくことを感じさせるような曇り方でした。
大抵の旅行のスタートには、こんな風に幸先の良いものを見つけます。
お祝いなのかそれが普通の状態なのか、ビルとビルの間にかけられたロープに小さい旗が風にハタハタと揺れていました。
まるで昔どこかでみた絵画のような風景のように。
ということで、少しイギリスの食事に疲れたら是非エディンバラに行ってみて下さいと言いたい。
そこには、イギリスのどこか乾いた食事とはまた違った、なんというか瑞々しい美味しさがある。
それが私の一つのエディンバラの感想です。