イタリア・アマルフィへの行き方。3月のレモンチェッロの昼下がり。
アマルフィに一度行ってみたかった。
リゾート地という理由以上に、その土地が人を魅了するその理由を知りたかったのかもしれない。
しかし、強い憧れの固定概念から入る旅先というのは大抵、想像を上回ることがない。期待が大きすぎる映画のようなものだ。
今回のアマルフィ自体は、シーズンオフということもあってか、少しさみしい印象だった(というところが、想像が上に行ってしまった部分)。
なので、どちらかと言うと、アマルフィへ向かう車からの景色や、ボズィターノやラヴェッロという街、そしてナポリ駅に向かう車中から見た山の景色の美しさの方が強く心に残っています。
そういう景色は、やはり疲れていても、眠くても、旅行に行かないと出会えない。頭の中の小さな想像を簡単に超えてしまったりする景色だ。
アマルフィは、個人旅行で行こうとすると、交通手段とかが大変な場所です。
旅行に慣れている人であれば、バスと列車、はたまたタクシーを乗り継いでフェリーということもあるかもしれないけれど、ナポリ駅周辺って結構ガラが悪いし、私はその雰囲気が少し怖かった。
(ナポリって、パスタが美味しいって言われているくらいだから、港の方にいけば、リラックスできて楽しめるのかもしれないけど、ナポリ駅の周りの落書の多さとか、斜め横にバイクが走っているところとか見たら、結構げんなりする。
浮浪者らしき方も割りと目立つ。
バッグをすっと自分の体に引き寄せる力が心なしか強くなります。)
因みに我々が旅行したのは、3月のオフシーズンということや、日数や、簡便さや色々なことを鑑みて、コモンがプライベートハイヤーを選びました。
行き方にも影響するアマルフィのシーズン
ハイシーズンは、6月から10月。(4月から5月はハイシーズンに向かっている途中)世界中からの観光客がリゾート地アマルフィに向かいます。
その為、狭い道での渋滞が必須でバスでの移動はおすすめできないと思います。
しかし、アマルフィへと向かう道は非常に狭く、くねくねとしていて、バスの運転手さんブラボーというところを見られるかもしれません。
(我々は、普通乗用車だったにも関わらず、運転手さんのドライバーテクニックに驚かされました。こんなところ、絶対に自分で運転したくない。レンタカーにて向かう方はそれなりに覚悟しておいた方がいいと思います)
11月から3月のオフシーズンは、商店やホテルの一部はクローズしています。
でも、その静けさも美しい海とともに魅力的です。
『女神の報酬』という映画はさておき、女神という言葉はこの場所に似合っている。
因みに3月末に行きましたが、我々の服装は、マフラーにダウンジャケット。そういう気温です。
アマルフィへの交通手段
- サレルノから路線バス SITA
個人的にお勧めしないのは、バス。
我々が訪れたときも、シーズンオフとはいえ、バスはギュウギュウの満席のようでした。
次のバスの時間もあるから、ポズィターノやラヴェッロに、気軽に降りられないということがマイナス点だと思います。時刻表のチェックはくれぐれもお忘れなく。
- サレルノからフェリー
アマルフィに向かう時の一番お勧めの交通手段は、フェリーで向かうことだと、聞きます。
この場合の一番とは、値段とか便利ではなくて、感動という点なのでしょう。
青い海を渡って、そして太陽の光の中でアマルフィの景色が現れたら、それはぐっとくるものがあるのだろうと想像できます。
また機会があれば、フェリーで向かってみたい。
- タクシーを利用
英語が話せない可能性、ぼったくられる可能性もあるかと。なにせ、ナポリだから。。。
でも、プライベートハイヤーより安く済む場合もあるかもしれない。
運次第だと思います。
- プライベートハイヤーを利用
今回利用したのが、VELTRAさんのプライベートハイヤーのツアー、ガイドなし、二等車コースです。
こちらの特徴は、以下のとおりです。
・ローマからの日帰りのツアーであること。
・ツアーだが、目的の場所に連れて行ってもらえて、全て自由行動。
・ローマのテルマエ駅からナポリ駅までの電車の往復チケットも含めて、一人249€。二人で大体7万円くらい。
・ガイド付きにすると、一人当たりプラス200€くらいプラスされる。
・二人でならば、二等車で十分。
一日タクシーを貸し切って安全に、そして快適に、という点では、これはとてもおすすめでした。
そんなわけで、我々はローマ、テルマエ駅から、ナポリ駅に電車で向かいました。
ナポリ駅のホームで、運転手さんと合流。彼は、マフィアみたいな黒いサングラスをかけて待っていてくれました。駅前の様子からして、彼が近くにいてくれたことは、とても心強かった!
運転手さんはガイドでないので、基本イタリア語のみ話せるのですが、片言の英語で、左脇に見えるのがヴェスヴィオ火山だとか、ポンペイの遺跡のある場所だとか、ここは写真スポットだとか教えてくれました。
我々はよりプライベート感が欲しかったので、ガイドなしで良かったと思いました。
彼のカタコトばかりの説明がかえってよかったです。
最後にはGoogleの音声機能で、イタリア語から日本語に変換してコミュニケーションしてくれました。
「わたしは、とても良い運転手だったとおもいます」
とGoogleの音声から流れてくるおもしろさ!
ビバ文明の利器!ビバGoogle!
それから、ポズィターノの丘が見えるスペースでは、そこで売っていた搾りたてのブラッドオレンジのジュースをサービスしてくれました。
もちろん、そのサービスは、このツアーに含まれていたのかもしれないのだけれど、ポズィターノの美しい街と海を見ながらのブラッドオレンジはとても美味しくて、この旅がキラキラと輝いたものになった一コマです。